支援事例
2021年度 群馬県よろず支援拠点事例紹介
2021年度に相談対応させていただきました企業支援事例の一部をご紹介致します。
ぜひご参照ください。
経営改善・生産性向上
ものづくり大好き人間が全員で取り組んだ
自社の強み探し!(クロスSWOT分析の活用)
桐生市 有限会社 下山製作所
内外環境分析組織活性化支援
当社は、平成2年9月に法人設立した「ものづくり大好き人間が集まる町の加工屋さん」。
金属を中心に様々な素材の様々な加工が高精度で行え、自動車・電気関連部品、農機具関連部品の製造、治具・工具等の設計⇒製作⇒検査などが相談から納入までワンストップで対応出来る。
当社は、全国でも珍しい金属加工体験工房をものづくりの町桐生に立ち上げた。小学生から大人まで「ものづくりの楽しさを知って貰いたい」という社長の想いが籠った工房から将来のものづくりの担い手が育っていくことが期待される。
工房では、動物のミニチュアや可愛い飛行機などの加工を楽しみますが、その準備等は、従業員の皆さんが率先して協力される。
最近は、金属ならぬ壺焼き芋の販売も始められ、SNS情報で、すぐに売り切れになる。
魅力たっぷりの当社をぜひ訪れてみて下さい!
支援内容
令和3年4月、東毛産業技術センターの支援を受けていた社長ご夫妻が、よろず支援拠点東毛サテライトに経営面のご相談で訪問された。
コーディネーターの体験に基づき、新製品開発や生産準備の進め方を助言させて頂いたり、よろず支援拠点のものづくり研究会に参加されたり、とても研究熱心な企業さんだと思う。なかでも、研究会で説明させて頂いた「クロスSWOT分析」は、大変興味を持たれ、会社メンバー全員で強み、弱み、機会、脅威を出し合い、今後の改善を話し合って頂いた。
また、令和3年の12月に社内活性化のひとつの進め方をご紹介すると「それ、新年にみんなでやってみます!」とおっしゃって、実行された。
*全員が色紙の真ん中に今年の目標を書き、周りに全員から応援メッセージを貰うというもの。
元々、社外に対して、ものづくりを通して様々な発信をされている当社ですが、よろず支援拠点は、今後も社内活性化に協力したいと思う。
コンビニ決済導入で顧客満足度と
業務効率の向上を同時に成功
みどり市 株式会社 大間々環境サービス
コンビニ決済導入経営改善
当社は、昭和52年10月1日に浄化槽点検を行う会社として創業。
その後浄化槽設置設備工事・貯水槽清掃・ビル管理・コインランドリー店などの事業を群馬県・栃木県の19市町村にまたがり広範囲で展開している。
創業から一貫して『地域一番の技術の会社』を基本理念に24時間365日緊急次対応を創業時から継続して取り組んでいる。
支援内容
相談者の岩本 仁取締役営業部長はピアノの調律師の肩書をお持ちのIT関係も詳しい方で、義父の会社に入社以来様々な事業展開の改善を行い集金業務の効率化の相談に東毛サテライトでご相談を受けた。
コンビニストア決済導入の計画を提案、支援のポイントは一般的には普及しているが、違和感のあるお客様も想定されるので事前調査の提案を行った。
地域性や高齢化している社会情勢なども踏まえると訪問集金を希望するお客様も皆無ではなく、『お客様の目線に立って幅広い回収方法を選べる』という視線で導入すればよいのではないか、上手くいかなければ別の方法をまた一緒に模索すればいいだろうとのアドバイスで導入に踏み切った。
決済事業者も複数の調査を行い、浄化槽管理の集金システムの経験値のある事業者の選択も詳細に行い、慎重に選択を行った。
また時期的にコロナ感染症予防品の物販や将来的に日常品の物販も含め新集金システムに期待するところは大きい。
次代を見据えた価値ある農業で
健康的な食生活に貢献!
安中市 関東グリーンファーム 株式会社
事業計画策定生産性向上
当社は平成22年に農業生産法人として設立した。
生産作物は米、きゅうり、なす、トマト、じゃがいもなどの露地栽培作物やにんにく、にんにくの芽などの屋内栽培作物の生産、販売を行っている。
現社長は、平成31年に代表取締役に就任した。
近年の健康志向の高まりや異常気象による農産物の不作など農業を取り巻く環境は大きく変化している。
支援内容
平成31年に金融機関主催のよろず支援拠点の出張相談会に来訪され、新分野展開として水耕栽培事業の事業計画の策定支援を行った。
初来訪時には、事業計画書を作成し、農業関連融資が目的であったが、プレスリリースなどの販売促進の他、取引先の信頼度アップのため将来的にHACCP認証など提案した。
定期的な来訪いただき、事業計画策定後、金融機関より融資が実行され、水耕栽培設備が整い、“スマートにんにく”などの商品の生産・販売を開始した。
現在では、大手卸経由にて都内30カ所以上の農産物専用ストアーなどに当社の商品を販売している。
水耕栽培設備の導入によって、当社の生産性の向上に寄与し、当社の強みである“にんにく”を中心とした新たな商品開発と顧客獲得につながることが期待できる。
広報戦略
心をつなぐ4人のプリンセス
プレスリリース支援によるTV放映とその反響
桐生市 株式会社 i4(アイフォー)
プレスリリース売上拡大
社長の石橋氏は群馬県桐生市出身。平成3年桐生織物協同組合入社。
22年に渡り桐生市の繊維製品販売に従事した後、2014年4月より独立して「i4(アイフォー)」を設立(2017年4月に法人化)した。
これまでに、ハローキティの柄を取り入れた桐生織の着物を商品化するなど、1300年の歴史をもつ桐生織物を始めとした伝統産業である繊維製品に、柔軟な発想を組み合わせ、商品企画、製造、販売を行っている。
支援内容
ハンカチドールは、プリンセスをテーマに、それぞれ「エレガントプリンセス」、「クールシンデレラ」、「キュートフェアリー」、「ナチュラルガール」といったそれぞれのコンセプトをもとに、ドレスに見立てたハンカチとドライフラワーブーケを送り主からのメッセージを添えて贈られる、想いを伝えるギフト商品として開発された。
よろず支援拠点では、プレスリリースを中心にした広報活動について支援を行い、4人のプリンセスが持つ世界観と、商品開発に至った背景などを丁寧にプレスリリースシートにまとめていくように、継続的に相談を重ねながらプレスリリースシートの作成支援をおこなった。
その結果、地元のマスコミをはじめ、上毛新聞、毎日新聞などの新聞各紙、NHKや民放テレビ局の情報番組などに取り上げられ、延べ200件以上の問合せに繋げることができた。
現在i4では、ハンカチドールに添えるQRコードを使った動画メッセージやデジタル寄せ書きにも力を入れ、更なる感動を呼ぶ商品開発を進めている。
「スマイル安中! 頭痛のお悩みを解消」
ホームページ作成支援
安中市 みこあ頭痛整体院
ホームページ作成MEO対策
みこあ頭痛整体院は、磯部駅から徒歩8分にある女性、子供専門の頭痛整体院。頭痛改善率95%の高い施術を誇る整体院である。
オープン後は、お客様から「長年頭痛で悩んでいたが、頭痛のない日を迎えることができた」、「頭痛薬を飲まなくなりました」、「優しいタッチで痛くなかった」など感謝の声が多く寄せられている。
支援内容
代表の唐澤美香さんは、創業前からホームページ作成を目的として、よろず支援拠点を訪問された。
ホームページ作成ソフトの操作方法の説明から始め、素材サイトの紹介や画像の加工方法など、質の高いホームページ開設につながるよう伴走支援を行った。
支援の過程では、唐澤さんの想いやメインターゲット、自信のあるサービスなどのお話を伺い、ホームページの構成に反映させていくように支援した。
ホームページ公開後もアクセス数を増やしていく検討を行った。
チラシにURLのQRコードを記載することや、MEO対策を行いGoogleマイビジネス経由での誘導を増やすこと。
Googleアナリティクスで閲覧者の情報を分析することなどを支援した。
この結果、アクセス数は増加傾向にある。
今後は、顧客管理やメルマガ配信など、リピートのお客様を増やしていくためのIT活用についてサポートを行っていく。
親子三代の笑顔がもてなす温泉旅館
さらなる顧客満足に向けて課題に取り組む
片品村 土出温泉旅館 うめや
顧客データSNS
標高860mにある「うめや」は、1974年の尾瀬岩倉スキー場オープンと同時に開業し、第一次・第二次スキーブームとともに増築して多くの人を受け入れてきた。
現在も、尾瀬の散策やウィンタースポーツの拠点として親しまれている。
人々を癒すのは、ph9の高いアルカリ性の泉質と硫黄成分のダブル効果のある「釈迦の湯」。
支援内容
群馬県よろず支援拠点の「旅館プロジェクト」として、複数のコーディネーターがチーム支援で関わった。
現状分析と目標設定のためには当館の利用客を把握する必要がある。そこでアンケートを実施し、顧客データの構築・分析に活かすことを支援した。
情報発信では、ホームページにアクセス解析を設置し、その解析データから現状把握と目指す方向性を確認した。
SNSについては戦略的・機動的に機能するよう活用例を示し、投稿計画を立案した。
冬場の人手不足は売上拡大の機会損失となっている。
そこで業務を分析し必要な人材像を明確にして採用戦略を提案した。
今後は、課題である夏場の集客に向けて、館内イベントの企画や設備の修繕・リフォームを予定している。
IT活用
コロナの影響による苦境から脱却するために
クラウドファンディングとプレスリリースを実施!
みどり市 有限会社 草木ドライブイン
クライドファンディング情報発信
当社は群馬県みどり市で昭和51年に創業したドライブインであり、現在は二代目の大海博和氏が社長を務めている。国道122号線の草木湖畔に立地し、桐生と日光の中間地点に位置している。
名物の「上州群馬 草木湖名物 よもぎまんじゅう」は、風味豊かでモチモチとした触感が人気であり、ネットで取り寄せる遠方のファンも多く存在する。
現社長は専務として当社に入社し、その後、社長に就任して10年が経過する。社長に就任した翌年に東日本大震災が発生し、厳しい船出であったが、苦境を乗り越えて、ここまで頑張ってきた。
しかし、新型コロナウイルスの影響によって団体旅行のほとんどがなくなり、イベントも実施されなくなった。売上はコロナ以前と比較して半減してしまった。
支援内容
コロナの影響による売上減少によって、従業員の給与支払いや老朽化した設備の改修費用を捻出することが困難になった。
これらの資金調達の方法として、「クラウドファンディングを行うことはあり得るのか」と、社長自身が群馬県よろず支援拠点に相談来訪された。
先ずは、クラウドファンディングの概要について説明し、理解を深めた。
また、クラウドファンディングの流れは、①アイデアの検討、②プロジェクトの実施、③アイデアの実行であり、それぞれの内容について説明した。
アイデアの検討段階では、インパクトのあるタイトルの考え方、プロジェクトの概要文の示し方(誰に、何を、どのように、どこで)について説明し、内容のブラッシュアップ支援を行った。
プロジェクト公開前にはSNSで事前に支援を呼びかけることが有効である。
公開後の停滞期はメディアに取り上げられることによって、大衆に周知することが有効であるためプレスリリース支援も行った。
最後に、今回のプロジェクトの目的は、一時的な苦境からの脱却であることを社長と認識した。
『聞く』から始まるひきこもり支援
思いを伝えるホームページ作り
渋川市 Happy seed
ホームページ制作情報発信
Happy seedは令和4年の1月に創業した、引きこもり状態にある方やそのご家族を対象とした傾聴セラピーを行う事業者である。
同社の代表である伊藤氏は、ケアマネージャーとして高齢者やそのご家族のご相談や支援の仕事に従事してこられた。
その中で、介護と同時に引きこもり状態の家族を抱えてしまっているケースがあり、問題の解決には個別の支援をはじめ、公的なサービス、私的なサービスへ繋ぐ必然性と重要性を強く感じられた。
支援内容
2020年8月、創業前の下準備についてお電話いただいたのが最初のご相談であった。
その後本格的に開業準備を進める上で、情報発信の方法やどのように集客するかなどについてご相談をいただくようになった。
ご提案した方法として、まずは情報の集積地としてホームページの制作を、無料で制作・維持ができるオンラインサービスのwixを使い、イニシャルコスト、ランニングコストを抑えながら行い、その上でチラシやSNSなどを補助的に使う手法を推奨した。
キャッチコピーや文章などにも統一感を持たせ、見た方に安心感を与えるような配慮についてもアドバイスを行なった。
雇用・労務
事業承継に当たっての
人事評価制度及び賃金制度の構築
高崎市 株式会社 しみづ農園
人事労務賃金制度
当社は、大正初期に創業した100年を超える歴史のある会社で、時代に合わせ刻々と業態をかえつつ現在は「住み良い環境をプロデュース」する造園会社として多くの顧客に支持されております。
業務内容は 企業・官公庁に向けた造園・維持管理から、住宅・店舗などお庭に関わる全てを総合的に提案・施工・維持管理などを行っており、また、個人のお客様に向けた「造園・エクステリア」「アウトドアエクステリア・木造付帯建築」「イルミネーション・ライトアップ」などを3つの事業部で展開しております。
支援内容
以前に当社会長から「今後に向けて若い社員が更に働きやすい人事労務管理制度に見直したい」という相談を受け支援しました。その後、事業承継が進み、若手のリーダーである専務を中心に賃金や処遇を制度化して若い社員が働き甲斐をもてる会社にしたいという相談がありました。今までの年功的な賃金ではなく能力や働きに応じた賃金制度の構築と有資格者の賃金設定の方法など明確な課題がありました。
そこで、人事制度要である評価制度を構築するために、具体的に「期待する社員像」をイメージした評価項目の設定や評価シートの作成などを提案しました。
また、賃金制度は一度に見直すのではなく、従来の年功給「基本給」と能力評価の結果による「能力給」及び職務の難易度を反映した「職務給」を組み合わせた提案を行いました。既に、賞与の算定に向けて評価を始めており、今後は、考課者の目合わせなど公平・公正な評価になるよう経験を重ねてから賃金制度に反映する予定です。
SDGs視点で金属端材を商品に!
よろず経営女子会で生れた新たな視点
藤岡市 株式会社 西村製作所
SDGs新商品開発
「西村に頼めば何とかなる」昭和52年に創業した当社は、社歴のなかで磨いてきた技術力により、高難度の溶接、曲げ加工まで金属加工全般を100%受注加工で対応している。
取締役の木内令子氏は、創業者である父親が高齢になったこともあり、後継の体制づくりのため3年前に同社に入社をした。
前職は保育士だった木内氏が全く未知の製造業の世界に飛び込み、当初戸惑うことも多かったという。
次第に自社の技術力と可能性を見出し、「西村ならではの技術力をほかにも活用できるのではないか?」と考え始めるようになったという。
支援内容
よろず支援拠点主催の女性経営者向け全3回の研究会「REイノベーション」に取締役の木内氏に参加いただいた。
研究会では、自社の商品・サービスについての市場やニーズの変化から、視野を広げ他社への投げかけやコラボの可能性を参加者と相互に探り合った。「受注加工だけではなく、エンドユーザーに自社の技術を伝える商品ができないだろうか」という想いから「SDGs視点で、金属加工の端材を使い製品を作る」という考えに辿り着いた。
自社に戻ると、アイデアをベテラン社員に語り、早速試作品のライトを作成してもらった。最初は遠巻きに見ていた社員も、次第に参画するようになり、次々と試作品が生れた。受注元の展示会においても紹介されている。
並行して支援していた人手不足対応の取組みにより、製造現場と経営の橋渡し役となるシニア層の正社員採用に成功した。彼を中心に、新商品の販路拡大に取り組んでいる。
販路提案
コロナをきっかけに新たな挑戦!
レストランの味「生ドレッシング」で新分野展開
前橋市 株式会社 HAWORD
商品PR補助金活用
パティシエとしてイタリアンレストランで料理を学び2013年9月イタリア料理店「ピッツェリア・ペスカ」前橋市にオープン、2017年4月(株)HAWORD(ハワード)法人化し、JR前橋駅前に2号店を開店している。
新型コロナウイルスの影響を大きくうけ、店舗にて好評であったドレッシングの製造販売を事業の柱とし事業の再構築を図ていくために、“レストランの味をそのまま食卓に届けたい”“人々の気持ちを癒す商品を届けていきたい”思いをもとに、手作り感やぬくもりも理念に製造する「手づくり生ドレッシング工場」を2020年8月に立ち上げている。
支援内容
イタリア料理店「ピッツェリア・ペスカ」の事業展開のありかたなど相談を受けていたが、新型コロナウイルスの影響を大きくうけ「青空ドライブルー」などのテイクアウトの工夫などしたが、厳しい環境のなか来所。
自社の強みなど分析、レストランで使用しているドレッシングが好評であり、万能調味料としても楽しめるこだわりのある商品であることを確認した。コロナの影響による自粛時間が増加するなか自宅での食事を楽める商品として本物の生ドレッシング製造販売展開を新たな事業としていくこととした。「生ドレッシング」市場をつくるという大きな目標のもと、「ぺスカ」らしさを意識した商品PRや販路開拓にむけ非対面で販売することを摸索、24時間販売可能となる自動販売機での展開を助言。インパクトのあるデザインで商品PRの役目を持たせ、今後の経営方針や具体的な事業プランの整理などのサポート、さらに自動販売機の設置場所やブランディング化、補助金の活用など、事業を効率的に展開していくための助言を行った。現在、関東圏以外にも北海道、長野、新潟でのスーパーなど250店舗近くで採用されている。
事業再構築補助金を活用して
「待ちの経営」から「攻めの経営」への転換を図る
高崎市 有限会社 甲子亭
補助金活用経営課題策定
有限会社甲子亭(きのえねてい)は榛名湖畔で飲食店と土産物店の他、貸しボート業を営んでいる。
創業は大正13年であり、榛名神社で宿坊をやっていた唐澤福蔵が榛名湖の観光開発とともに創業した。
店名の甲子亭(きのえねてい)は大正13年が甲子の年であったためにそう命名した。
榛名湖は明治以降、近接する伊香保温泉に集まった文化人たちによって文芸作品で紹介され、大正時代には榛名神社とともに本格的な観光開発が始まった。
昭和の高度成長とともに東京近郊の観光地として発展し、標高が1,000メートルの高地にあるため、夏期は避暑地として、冬期には湖が結氷しワカサギ釣りやスケート客でにぎわっている。
支援内容
令和3年3月に実施された高崎信用金庫主催の「補助金相談会」への参加をきっかけに、よろず支援拠点への事業再構築補助金の相談を開始した。
同社は 新型コロナウイルス感染症の影響を受け、国内の観光客や外国からのインバウンド客が激減したため、従来の延長線上の経営ではポストコロナ時代を乗り切れないという危機感が強かった。
数回の面談により、自社の経営分析や環境分析を行うことで、経営課題が明確になってきた。
これまでは、観光地の飲食・土産物店ということで、どうしても観光客相手の「待ちの経営」になっていたビジネススタイルを反省し、どうすれば「攻めの経営」に転じられるかを一緒に考えた。
また、自社が所有している強みとして、①老舗のブランド力、②榛名湖畔という立地、③地元企業との人的ネットワーク等を活用し、新たな榛名湖の名物料理を開発することとした。
結果、事業再構築補助金の採択が決定し、現在は事業再構築計画を進行中である。
創業支援
「夢を形に」
創業支援で融資を獲得!
高崎市 Gift Rover
創業支援融資
宝飾品販売会社(GINYA)の高崎支店長として11年勤務した後、GINYA代表者の後押しもあり、高崎支店を引き継ぐ形で独立創業を決意する。
令和4年2月1日に、同場所にシルバーアクセサリーショップ「Gift Rover」を開業した。
国内外の有名シルバーアクセサリーブランドを始め、ノンブランド商品も数多く取り揃えた。また、玉川代表は非常に優れたアクセサリー製作技術を所持していることから、自社オリジナルブランド「peads」・「Gift Rover」の製作販売も開始した。
今後は、ネット通販や多店舗展開も視野に入れ、売上拡大を目指す。
支援内容
令和4年1月に、信用金庫ご担当者様と一緒によろず支援拠点を来訪され創業支援を行った。
創業するにあたり、テナント設備代金及び運転資金の融資を受けたいとのご相談であった。
信用金庫ご担当者様は、担保物権がない新規創業であり融資額が多額であることから、融資をしたい意向ではあったものの慎重な姿勢を崩せない状況であった。
経営状況を詳細に聴取したところ、新規創業ではあったが既存事業の引継ぎであり、一定の売上が見込まれる状況であった。
このことから、信用金庫ご担当者様に健全な経営が可能であることを助言をさせていただいた。
合わせて玉川様にも金融機関に安心していただける情報開示のやり方について助言させて頂いた。
その後、融資姿勢が改まり信用金庫と日本政策金融公庫とでの共同融資が決定し、創業支援ができたものである。
財務・補助金活用・資金繰り計画
事業計画策定後も継続的なモニタリングにより
順調な資金繰りを実現!
桐生市 GurumCafe グルムカフェ
資金繰り事業計画策定
代表の島袋氏は、元々カフェ巡りが趣味であり、学生の頃から地元群馬で非現実的な空間でリフレッシュできるようなカフェスペースを築き上げたいと考えていた。
就職後しばらくして、韓国人である御主人と結婚、2016年から3年間ほど韓国に移住した。
2019年に日本に帰国し、カフェ天国とも言われる韓国に3年間暮らしていた経験や学生時代に都内カフェでの勤務経験を活かして、2021年2月に島袋氏の地元である桐生市でコリアンカフェを開業した。
支援内容
当社がよろず支援拠点を利用したきっかけは、金融機関からの紹介であった。
「店舗開業にむけた事業計画書の作成方法のアドバイスをお願いしたい」との相談を受けた。
店舗開業に必要となる設備資金や運転資金などを確認しながら開業資金の計画を決定していった。
加えて、開業後の売上・経費を予測した収支計画を立てた。
開業時の資金計画と開業後の予測収支から事業計画書を策定して金融機関へ提出することで、無事に創業融資は実行された。店舗開業後も事業計画書通りの収支バランスを維持しているか、資金繰りが順調であるかなどをモニタリングしながら支援を継続していった。
コロナ禍の影響も受けて一時店舗を休業していた時期もあるが、細かな資金計画により財務面の安全性が確保されている。
今後の更なる売上拡大・事業成長が期待される。
法律相談
よろず支援拠点でのよろず法律相談集
リスクヘッジ法的リスク検討
販売代理店の合併契約書のチェック
販売元の起業と販売代理店からの相談。販売代理店の合併契約における契約書の内容に関するものであった。
合併の場面では、承継すべき法律関係が複数存在し、それぞれについて検討が必要となる。
主なものとして資産、取引先、従業員が挙げられる。
また、これら検討すべき法律関係に内在する問題点も業種ごとに異なる。
これらの事情を聴き取り、契約条項がバランスを保ちつつ相談者の適切なリスクヘッジとなるようなアドバイスをさせていただいた。
従業員による不祥事対応
従業員が会社の現金を着服してしまったことへの対応についての相談。
従業員による不祥事として、横領事案は一定数存在し、この場合、結論としては解雇・退職となる例がほとんどである。
ただ、当該従業員の解雇・退職は一応の区切りに過ぎず、会社とすれば、当該従業員の処分だけでなく着服による損害の回復や再発防止策を講じるまでが「必要な対応」と言える。
当該従業員の反応を踏まえながら今後の再発防止策に到るまでのアドバイスをさせていただいた。
商品開発における法的リスクの検討
ある商品を考案しその販売業の企業を考えている方からの、当該商品に起因する法的リスクについての相談。
商品の使用方法等については、取扱説明書や商品パッケージ等に使用方法や取り扱い方法はもとより、当該商品の使用に伴う危険防止など様々な注意書きを目にする。
これは、以前は「当然こと」として記載するまでもないと考えられていたことがクレームや損害賠償リスクとして顕在してきたためである。
あらゆるリスクの検討というのは非常に難しいものであるが、相談をお受けした時点で想定できる場面を前提にできる限りのアドバイスをさせていただいた。